映画『フォーカス』で登場!プジョーRCZ

100万円以下で買える

プジョーRCZは、2010年から2015年ごろまで生産された特徴的なデザインの2+2クーペで、映画『フォーカス』でウィル・スミスが乗っていたことからも注目された一台です。

基本概要とコンセプト

RCZは、プジョーの売上では208に次ぐ「308」のプラットフォームをベースに開発された、FFコンパクトスポーツクーペです。
昨今では珍しい「デザイン先行」のモデルで、一般的な実用車ラインとは切り離された特別なスポーツモデルという位置づけを持ちます。

エクステリアデザインの特徴

RCZ最大の特徴が、ルーフが中央で凹み両サイドが盛り上がった「ダブルバブルルーフ」と呼ばれるルーフ形状と、それを挟み込むようにAピラーからCピラーを貫く大型の「アルミナムアーチ」です。
全長約4.3m・全幅約1.85mのコンパクトなボディながら、ワイド&ローなプロポーションとこの独特のシルエットにより、走っていなくても存在感のあるスポーツカーらしさを演出しています。

インテリアと実用性

インテリアは308ベースながら、スポーツシートや専用トリムを採用し、タイトな2+2レイアウトとなっています。
後席は大人が長時間乗るには厳しいものの、荷物置きとしては十分で、ハッチバック形状のトランクと合わせて実用性の高いスポーツクーペというキャラクターです。

エンジンラインナップと性能

エンジンは基本的に1.6L直列4気筒ターボで、AT仕様(右ハンドル)は約156psですが、MT仕様(左ハンドル)は約200ps前後を発生するバージョンが用意されていました。
さらにトップグレードの「RCZ R」では、同じ1.6Lターボでありながら約270psまで高出力化されています。​こちらもMT仕様、左ハンドルのみとなります。RCZ Rは、プジョースポールがチューニングを担当したハイパフォーマンスモデルで、270psの1.6Lターボに6速MT、トルセンLSD、強化ブレーキなどを組み合わせた仕様です。
固定式の大型リアスポイラーや専用デザインのエアロパーツ、サウンドチューニングされたツインエキゾーストなどにより、標準RCZとは一線を画すアグレッシブなキャラクターを持ちます。

シャシー・ハンドリング特性

RCZは308系の「プラットフォーム2」をベースにしつつ、スプリング・ダンパー・スタビライザーを専用チューニングし、プジョーらしいしなやかでコントローラブルなハンドリングを目指しています。
前輪駆動ながらトルセンLSDを備えるRCZ Rでは、強大なトルクを路面に無理なく伝え、コーナー出口でのトラクションと安定性を高めた「熱いFFスポーツ」という性格が強くなっています。

安全装備と電子制御

衝突安全性では、エンジンルーム前方に複数のパーツを配置し、正面・オフセット衝突時にエネルギーを効率よく吸収する構造が採用されています。
横滑り防止装置(ESP)やヒルスタートアシスト、前後ソナー、オートライト・オートワイパーなども備え、スポーツクーペでありながら日常的な安全性や運転支援も考慮された設計です。

グレードバリエーションと特別仕様車

日本市場では、標準モデルのほかブラック・エディションやGT Lineなど、外装・内装をスポーティに仕上げた特別仕様が販売されました。
ブラックミラーや専用アルミホイール、レッドステッチ入りナッパレザーシートなど、見た目と質感を高める装備が加えられ、「限定車らしさ」を重視したモデルもあり、タマ数は少ないですが”選ぶ楽しみ”として捉えると良いと思います。

サイズ感と日常での扱いやすさ

ボディサイズは全長約4,290mm×全幅約1,845mm×全高約1,350〜1,360mmとされ、国産クーペと比べても取り回しや駐車のしやすさは比較的良好です。
視界はクーペとしては標準的ですが、リアウインドウが小さく後方視界はややタイトなため、バックソナーやバックモニターがあれば日常使用にも十分対応できるバランスです。

RCZを楽しむには

RCZは何と言ってもスタイリング重視の車種ですので、「休日に一人でドライブを楽しみたいときに最高」「眺めているだけで満足」という声が多く、使い方がはっきりしています。

​また、左ハンドル。MT仕様のハイパワーモデルを選んでスポーツ走行を楽しむのも良いでしょう。
「週末の早朝ドライブ」「記念日のデート用」「一人になりたいときの相棒」など、自分なりのテーマを決めるといいと思います。

一目でわかるデザインは、所有感を高めてくれるものです。そんな自分の「相棒」と共に、有意義なカーライフをお過ごしください。

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